骨太の方針のマントラの大転換

*   骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)は、第三章の冒頭に財政政策の方針が凝縮され、マントラとなる。石破政権の「財政余力と財政健全化」重視の諦念から、高市政権の「投資と成長」重視の挑戦へ大転換した。「2%の物価安定目標の実現の下で、できるだけ早期に、実質で1%を上回る、名目で3%を上回る経済成長を定着させ、更に引き上げていく」とする高圧経済の方針だ。積極財政と日銀のデュアル・マンデート(強い経済成長と安定的な物価上昇の両立)への転換を示す骨太の方針となることは既に明らかであったため、骨太ショックと呼ぶことはこれまで政治をしっかりウォッチできていなかったことになる。政府予算の概算要求も、骨太の方針に基づいて戦略投資と補正から当初に移行する恒常的支出で膨らむことは既に明らかであるため、概算要求ショックと呼ぶことも同じである。

  *   高市政権の骨太の方針(2026年):「責任ある積極財政」元年〜日本の挑戦を起動する!〜
責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」
「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」の実現
「成長戦略」による投資拡大等によって目指す経済・財政の姿
低迷する潜在成長率を引き上げていくためには、長年続いてきた過度な緊縮志向、未来への投資不足の流れを断ち切る必要がある。民間投資の拡大による供給力の強化を、経済規模の拡大、税収基盤の強化につなげ、「強い経済」と「財政の持続可能性」を一体的に実現する。

  *   石破政権の骨太の方針(2025年):「今日より明日はよくなる」と実感できる社会へ
中長期的に持続可能な経済社会の実現
「経済・財政新生計画」の推進

経済再生と財政健全化の両立の重要性

金利のある世界となる中、大災害や有事に備えた財政余力を確保する観点も踏まえ、中長期の経済財政の姿を展望しつつ、経済・財政・社会保障の持続可能性を確保していく必要がある。

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