本日の金融トピックス|2025年11月28日


1. 昨日の振り返り(11月27日のマーケット総括)

昨日の世界市場は、FRB(米連邦準備制度)の12月利下げ期待が急速に織り込まれたことを受け、株式市場は全面的にリスクオンの動きを強めました。
米国株式市場(NYダウ/S&P500/NASDAQ)は揃って上昇し、特にAI・半導体セクターを中心に買いが継続。長期金利は低下し、為替市場ではドル売り圧力が優勢。金(Gold)はリスクオンの中でも利下げ観測を追い風に上昇を維持しました。

一方、Bitcoin は下落圧力が続く流れの中で、一定の下げ止まりを見せる局面も観測されました。暗号資産全体では依然として投資家心理は慎重ですが、短期筋による反発狙いの買いも入り始めています。

英国では、レイチェル・リーブス財務相による英国予算案への市場反応が分かれ、ポンドと英国債市場が神経質な動きとなりました。


2. 今日の注目トピックス(世界市場の最新テーマ)

① FRBの12月利下げ期待の高まりが市場の主導テーマに

J.P.モルガンを含む複数の大手金融機関が、
「FRBは12月に利下げへ踏み切る確率が上昇」
との見解を発表し、これが世界市場全体のセンチメントを押し上げています。

利下げ観測の影響は以下の通り:

  • 株式:強含み、特にグロース株が買われやすい
  • 債券:利回り低下(価格上昇)
  • 金:インフレ期待の緩和 → 上昇基調
  • 為替:ドルが弱含みやすい

参考URL
・J.P. Morgan: Fed likely to cut rates in December
https://www.reuters.com/world/us/jpmorgan-now-expects-fed-cut-rates-december-2025-11-27/


② 世界株はリスクオン継続、材料待ちでやや様子見の空気も

米国株は上昇基調を保ちながらも、
大型指標発表・企業決算を控え、出来高は伸び悩む日もある
という“慎重な強気相場”となっています。

アジア・欧州市場も米国の流れを継承し、インフレ沈静化期待を背景に堅調。

  • 欧州株:テック株・消費関連が堅調
  • アジア株:香港・上海市場は中国産業政策への期待と不安が交錯

参考URL
・Global markets rise on Fed rate cut expectations
https://www.reuters.com/markets/global-markets-wrapup-2025-11-27/


③ Bitcoin(BTC)は短期的な下げ止まり、反発局面に注意

暗号資産市場ではBTCが下落基調の中、
主要サポートラインで反発の兆候
が見えています。

短期トレーダーが買い戻しを始めている一方で、中長期では高ボラティリティに注意。

  • 主要レンジ下限での反発
  • 株式と暗号資産の連動性が戻りつつある
  • リスクオン相場では小幅上昇への余地

参考URL
・Bitcoin markets show signs of stabilizing
https://www.coindesk.com/markets/2025/11/27/bitcoin-stabilizes/


④ 英国の新予算案(Reeves Budget)への市場反応

英財務省の予算案への反応は、
投資家によって評価が割れている状態

  • ポンド:不安定、短期的には売り優勢
  • 英国債:入札にやや弱さ
  • 欧州市場:英国関連株がまちまち

英国経済の回復ペースに対して期待と懸念が混在しており、今後の金融政策の方向性が注目されます。

参考URL
・Investors divided on UK budget
https://www.reuters.com/world/uk/investors-react-reeves-budget-2025-11-27/


⑤ 中国の構造政策と米中貿易問題が中長期リスクとして継続

中国が推し進める新産業政策(AI・EV・半導体)は、
短期の景気刺激には寄与する一方で、米国との摩擦リスクを高める要因にも なっています。

  • 米中関係:サプライチェーン再編が継続
  • 欧州:対中制裁・関税の追加も議論中心
  • 日本市場:半導体・電子部品セクターは影響大

短期のリスクオンに隠れがちですが、中期での地政学リスクは依然注視が必要。

参考URL
・China industrial policy and US trade tensions
https://www.reuters.com/world/china/china-industry-policy-trade-2025-11-27/


3. 本日の重要経済指標(11月28日)

今日注目すべき経済カレンダーは以下の通り:

  • 米国:個人消費支出(PCE)デフレーター(インフレ指標の中核)
  • EU:景況感指数
  • 日本:鉱工業生産速報
  • 豪州:住宅建設許可件数

特に米国PCEは、FRBの12月利下げ観測に直結する最重要指標
市場の反応が最も大きく出る可能性が高いイベントです。


4. 日経平均・為替・コモディティ・暗号資産の注目材料まとめ

◆ 日経平均

  • 米株高が支え → 上昇スタートが濃厚
  • 半導体関連の買いが続く可能性

◆ 為替(ドル円)

  • FRB利下げ観測 → ドル売り圧力が継続しやすい
  • 150円台前半の攻防が焦点

◆ 金・シルバー

  • 利下げ期待 → 金利低下 → 金価格が上昇しやすい
  • シルバーは工業需要も追い風で底堅い動き

◆ 暗号資産(BTC/ETH)

  • BTC:主要サポートで下げ止まり
  • ETH:BTCの反発局面に追随しやすい環境

5. 本日のまとめ(総括)

2025年11月28日の金融市場は、
「米利下げ観測」 がテーマの中心となり、世界的なリスクオン環境が継続しています。

  • FRBの12月利下げ期待が株式・債券・金の主要トレンドを形成
  • Bitcoinは短期的な反発余地
  • 英国の予算は欧州市場に波紋
  • 中国政策と米中摩擦が中長期の大きなリスク要因

本日のPCEを含む重要指標を通じて、
“利下げ相場の本格化”が現実味を帯びるかどうか が焦点になります。

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